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連載 第3回

ジェンダーってなあに?

生まれる前からジェンダー

女性問題フリーター藤田 羊
 
 近頃の中・高生ののびやかな成長ぶりは目を見張るものがあります。若さには様々なものを吸収するエネルギーをひめています。
将来の社会づくりの担い手になる若者たちには、ジェンダー(「女/男とはこういうものだ」という通念を基にした男女の区別)に敏感な視点をもって自分たちの未来を切り開いて行ってほしいものです。
しかし実際には「女性は家事・育児、男性は経済力をつけて家族を守る」など性別役割分担意識が若い世代にも知らず知らずのうちに根付いているようです。そ れは子どもを取り巻く環境(家庭・学校・社会)のいたるところから、「女/男はこうあるべき」というメッセージ発信されているからです。
家庭においては、テレビは今や欠かせない必需品ですが、ひと昔前に「私、作る人。あなた(夫)食べる人」コマーシャルが放送されたように、現在においてもジェンダーに基づいたコマーシャルやドラマがあふれております。
学校でも男女平等教育がされているにも関わらず、クラブ活動や学校行事などの役割で代表は男子、補助的な係りは女子にまわることが多いようです。教師も 無意識のうちに男子には厳しく、女子には甘くなったり、教材の中にもジェンダーが潜んでいます。
様々な可能性を秘めた子どもが性別に関わりな く、自分らしく生きられるよう、教育現場はもちろん、私たち全ての大人たちが、まず自分の家庭の身近なところからジェンダーや性別役割分担意識にとらわれ た見方に気づき、解消していきたいものです。それが、次世代を担う子どもたちへのエールとなるのではないでしょうか。
ところで以前、ある新聞に 興味深いコラムが載っておりました。ある家庭で、父親が娘の笛を入れる袋を作るためミシンに向かっていると息子が加わり、2人で上手に作って娘にプレゼン トしたとのことです。この家庭は裁縫ばかりでなく、家庭内の仕事に男女の区別をつけず、できる人ができることをすることになっているとのことです。
このような家庭が男女共同参画社会の良いお手本かも知れませんね。
 
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